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大人の虫歯予防、5つのポイント!

虫歯と聞くと、大人より子どもがかかるイメージが強いです。しかし、実際は大人の方がかかりやすいことはご存知でしょうか?これは、子どもと大人では歯や虫歯になる原因が異なるために発生している現象です。

今回は、そんな大人と子どもの歯の違いを解説しつつ、大人の虫歯予防に重要な5つのポイントをお伝えします。

大人は虫歯になりやすい

虫歯は子どもがかかるイメージが強いですが、実際は大人の方が虫歯に悩まされている方は多いです。これは、厚生労働省が発表した、「平成28年歯科疾患実態調査結果の概要」に記載されています。

この調査結果によると、5~9歳の間は虫歯がない人の割合は9割以上と非常に高いですが、年齢を追うごとに低下していき、35~54歳では1割を切るほどになります。

大人になると歯が丈夫になり、虫歯にならないと感じる方もいるかもしれません。しかし実際は、多くの人が虫歯に悩まされているのです。

出典:厚生労働省の出した「平成28年歯科疾患実態調査結果の概要」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/62-28-02.pdf

 

大人の歯と子どもの歯の違い

では、大人の歯と子どもの歯には、どのような違いがあるのでしょうか。

子どもの歯は本体もエナメル質も柔らかいです。虫歯の進行もその分速くなる傾向にあります。一方、大人の歯は硬くエナメル質も厚いため、虫歯に強いです。特徴だけを見ると、大人の方が虫歯にかかりにくいように見えるでしょう。

しかし、大人になるとその分虫歯になる原因も増えるため、虫歯にかかる頻度も多くなります。特に大人の虫歯によくあるのが、以下の原因です。

・歯茎が下がってできた隙間に虫歯菌が入り込んだ

・昔の治療痕が劣化してできた隙間に虫歯菌が繁殖した

・デンタルケアを怠って虫歯菌が繁殖した

 

子どもの虫歯は噛み合わせなど歯の上部分に出来ますが、大人は歯と歯茎の間に発生する傾向にあります。これは、歯茎が下がることで、歯と歯茎の間に菌が入り込みやすい隙間が発生するためです。

大人でも歯の上部分に虫歯ができることがありますが、これは子どものころに受けた虫歯の治療痕が関係しています。

虫歯の治療では菌が繁殖した歯を削り落とし、そのあとを樹脂などで埋めますが、完全に元踊りに出来るわけではありません。治療後はどうしても劣化してしまいます。この劣化でできた隙間に虫歯菌が入り込み、繁殖してしまうのです。

また、仕事や家事・育児によるライフスタイルの変化から、子どものときよりもデンタルケアに時間を割けないことも関係します。ケアを怠れば、当然その分虫歯にかかりやすくなります。

子どものころ虫歯にかかったことがなかったのに大人になってからかかるようになった方は、普段のケアを見直した方がよいかもしれません。

大人の虫歯予防における5つのポイント

 

 

大人と子どもは虫歯になる原因や場所が異なります。虫歯予防の際は、それを理解した上で実施することが大切です。大人の虫歯予防における、5つのポイントを解説します。


POINT1

集中して歯磨きを行う時間を作る

歯磨きは起床時や就寝前だけでなく、朝食・昼食・夕食の後3回に磨くとより効果的です。しかし、社会人になると1日のうち計5回も歯磨きをする時間を確保できる人は少ないでしょう。

歯磨きの時間が取れない場合は、就寝前の歯磨きに時間をかけてください。就寝前の歯磨きには、ふたつの役割があります。

①1日で付いた歯の汚れを落とす
②眠っている間の歯を守る

虫歯や歯周病の原因菌は、歯に付着した食べかすをもとに繁殖しますが、日中は口内に分泌されている唾液によりある程度殺菌されています。日中歯磨きをしなくても、夜と朝にきちんと磨いておけば虫歯になりにくいのは、この唾液の働きによるものです。

唾液は眠っているときに分泌量が減るため、夜歯磨きをしない状態のまま眠ってしまうと原因菌が繁殖してしまいます。就寝前の歯磨きは、歯の汚れを落とすだけでなく、歯を守る働きをサポートする意味もあるのです。デンタルケアの時間が取れない場合は、夜寝る前に集中してケアしましょう。


POINT2

歯や歯肉に合わせたデンタルケアを行う

人の歯はかみ合わせや歯並びが一人ひとり異なります。全員が同じデンタルケアをしても、同じ効果が発揮されるわけではありません。虫歯予防のためには、自分の歯に合ったデンタルケアが重要です。

大人の虫歯は歯の隙間から発生するため、フロスや歯間ブラシなどの歯の隙間にある汚れを落とすケアを行いましょう。フッ素化合物が配合された歯磨き粉やジェルを使うのも効果的です。

また、自分の歯に合わせた歯磨きの仕方も学んでおきましょう。歯磨きも歯の形状やかみ合わせ・歯並びにより磨き方が異なります。自分の歯に合わせた正しい磨き方を身に付けてください。

デンタルケアは、複数の方法を組み合わせた方がより効果を発揮します。自分の歯に合わせたケアを実施してください。


POINT3

定期健診を受ける

普段のデンタルケアをより確かなものにするには、プロの力が必要です。普段のケアに加えて、歯科での定期検診を受けましょう。

大人の歯は進行が遅く、症状が出るまでに時間がかかります。痛みを感じるようになったときには、神経や歯を抜かなくてはならないほど進行が進んでいたケースも多いです。歯科検診を定期的に受けていれば、虫歯や歯周病があっても初期の段階で発見できます。

また、定期健診では自分の歯がどういう状態なのかを、歯科医師や歯科衛生士の指導を受けながら確認できます。歯磨き指導などを通して、普段のケアをより効果的なものに変えることも可能です。

特別歯にトラブルが起きていない方でも、3か月に1回は歯科検診を受けておくとよいでしょう。当院では予防歯科にて歯科検診を実施しています。歯や口のお悩みがある方は、ぜひご相談ください。


POINT4

食べ物にも注意が必要

大人の虫歯予防では、普段食べるものにも注意が必要です。食べ物・飲み物を問わず、甘いものは虫歯菌のエサになります。甘いものはできるだけ取らないようにしましょう。

食べ物や飲み物の中には、甘くなくても糖分を含んでいるものも多いです。ご飯やパン・イモ類に含まれる炭水化物は、分解すると糖分になるため、これも虫歯菌のエサになります。取り過ぎは虫歯を招くため、注意が必要です。

とはいえ、糖分も炭水化物も健康を維持するには必要な栄養素です。完全に断つことはできません。歯の健康を守るために体を壊しては意味がありません。

糖分や炭水化物を食べた後は、できるだけ早めに歯磨きして対処しましょう。歯磨きが難しい場合は、虫歯予防効果のあるガムを食後に食べるなどの対策を行っておくと安心です。


POINT5

忙しいときでもデンタルケアを怠らない

大人になると、昼食を食べた後すぐに歯磨きする時間を取るのも難しくなります。働いている方はもちろん、家庭でも、育児や介護に追われてついデンタルケアを怠ってしまう方は多いです。

そのような場合でも、食後に口をゆすいでおけばある程度虫歯を予防できます。虫歯予防効果のあるデンタルリンスなどを使うのもおすすめです。日中は簡単なケアだけでも、寝る前のケアをしっかりしておけば問題ありません。

また、ケアをする前に歯ブラシをはじめとしたデンタルケアグッズの状態も確認しておきましょう。たとえば歯ブラシは使い続けていると劣化してブラシ先が開いてしまいます。この状態で歯磨きしても効果はあまりありません。

また、歯ブラシは水周りの近くに置かれることもあり、状況によりカビが発生することもあります。1か月以上使い続けているなら、買い替えましょう。

正しいデンタルケアは道具の管理から始まります。特に劣化しがちな歯ブラシは、状態や使い続けた期間を定期的に確認し、劣化したものはできるだけ早めに交換しましょう。

まとめ

大人の虫歯は子どもの虫歯とは原因や発生する場所が異なります。歯が丈夫でも発生する可能性があるため、子ども以上に入念なケアが必要です。大人の虫歯予防におけるポイントを押さえつつ、きちんとケアしてください。

 


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